アール・ヌーヴォーを代表するガラス工房、ガレ(Etablissements Galle)の製造時に使用された下絵・ポンシフです。
ガレで1913年〜1924年まで装飾家・主任デザイナーとして働き、退職後、芸術家として活躍したジャン・ルーペール氏の旧蔵品です。
「Passiflore」(トケイソウ)が描かれた下絵兼ポンシフです。ガラスや家具など作品にデザインを写す際に使用されるもので、半透明の紙でできており、原画をトレースし、そこに細かい穴をあけ、その紙を作品素地に当てて色のついた粉を振りかけます。すると、その穴の開いた部分から粉が作品素地に残り、デザインが作品素地に写すことができます。ガレでは一般的に行われていた工程です。
このトケイソウの紙も手書きでデザインがトレースされており、そこに非常に細かな穴があけられています(光に通さないとわかりません)。そしてこの紙は実際に粉をまいた跡がそのまま残されております(オレンジ色になっている)。
ガレ第3工房期を伝えるとともに、このポンシフにはルペールのサインが入れられており、ルペールの作品としても評価できます(ルペールのサインが入ったお品です)。
デザイン自体が非常に美しく、単体で額に飾るときれいです(額装応相談。簡易的な額装(額+マットあり)でよろしければ+5000円で行います。)。
ルペール・コレクションは一定数保持しております。ご興味ありましたら、お気軽にお問い合わせください。
【ジャン・ルーペール Jean Rouppert】
1887年生まれ。小さい頃からから描写に才能があり、1913年、ガレの工房に装飾見習いとして入った。1914年第一次世界大戦勃発により、1917年まで活動停止。その後能力を発揮し、様々なデザインを手がけ、アートマネージャーとなった。ジャポニスムのデザインにも力を入れるなど、個性的なデザインも制作しました。1924年ガレを退職、リヨンに移り絹織物デザイナーとして活動、その後さまざまな分野のデザイナーとして活躍、1979年死去。
年代/PERIOD | 1913年~1924年 |
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刻印 /MARK | ルペールのコレクション印(ROUPERRET COLLECTION)、ルペールのサイン、「Passiflore」、番号M359 |
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状態/CONDITION | 端に多少折れあり |
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サイズ/SIZE | 横幅37.5cm 縦25cm |
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※状態についてはコンディション(商品状態)についてをご覧ください。