フランス最高峰の磁器工房であるセーヴル窯(sevres、セーブル)の18世紀カップ&ソーサー。
セーヴルでは5番目の大きさといわれる、ミニチュアサイズのカップ&ソーサー。
ポルカドット柄の金彩が特徴的で、縁にはスクロール文様が施されています。この装飾パターンは、1995年の英国のアンティークに関する番組『The Great Antiques Hunt』にてポリニャック公爵夫妻(ポリニャック夫人は絶世の美女で、マリー・アントワネットの寵臣であった)が注文したモデル(また類例としてプロヴァンス伯爵の注文)であることがわかっております(ただ、このカップがその注文品の一部かは不明)。
シンプルな装飾ですが、このようなドット柄はイギリスやドイツの窯で真似されており、そのデザインの影響力にも注目されるお品です。
硬質磁器製。
金彩装飾師はWeydingerによる品で、Weydingerは一族でセーヴルの金彩師をしており、その誰かは分かっておりません。ただ、このドット柄はWeydingerの得意とする作品です。また、Weydingerの金彩装飾のみのパターンはデイトコードがつかないことが多く、こちらもデイトコードはございません。カップとソーサーで違う描き方の装飾サインですがいずれもWeydingerのサインです)
※真正のセーヴルです。
参考文献 Bibliography
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【セーヴル / Sevres】
1738年、デュボワ兄弟によりヴァンサンヌ窯が開かれる。これがセーヴル窯の前身である。1745年には「ザクセンと日本風」磁器製造の独占権を得る。1756年にポンパドール夫人の庇護の下、セーヴルへと移転した。もともとはマイセンを参考にしたが、一流の技術者たちにより瞬く間にヨーロッパでも随一の磁器ブランドとなった。ラピスラズリの色合いを再現した独特なブルーの色合いは他の追随を許さないほど美しいものである。18世紀のころは軟質磁器がほとんどであったが、1769年、リモージュにてカオリン発見、硬質磁器の製造に成功し、次第に硬質磁器へと移行された。ブロンニャールの時代には帝政様式の特に優れた製品を遺した。現在でも国家のために優れた作品を製造している。
年代/PERIOD | 1780年前後頃 |
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刻印 /MARK | あり、装飾師サインあり、陰刻 |
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状態/CONDITION | 良好(金彩スレ多少あり)
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サイズ/SIZE | カップ高さ 3.5cm 直径 4cm ソーサー直径 高さ 8.5cm |
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