チェンバレンのアンティーク・カップ&ソーサーです。
フンラス由来のシェイプに、手彩でヒイラギ(丸い葉のヒイラギです)を美しく描いたお品です。絵付けは非常に丁寧であり、色合いの美しさも見事で、チェンバレンの技術の高さが伺えます。ソーサーには紋章が描かれており、クレストとモットーから推定するとルーク家(Rooke)の紋章と考えれます。モットーは「Nos Pascit Deus」で、「神は私たちに食物を与える」(神が私たちを護ってくれる)という意味です。紋章も非常に美しく描かれています。
サイン等はございませんが、パターンNo.358「Dejeune, holly border on gold gorund, Vandike gold border below」です。
【チェンバレン・ウースター / Chamberlains worcester】
ウースター初期(Dr.ウォール期)から絵付け師として働いていたロバート・チェンバレン(Robert Chamberlain)が1783年に独立して始まる。当初はウースターその後カーフレイから素地を仕入れて絵付けして販売をし,その後は自社で素地の製造も始めた。優れた技術で成長を続け、高い評価を得ていった。1802年にはネルソン提督と愛人ハミルトンが工場を訪れ、注文している。1840年代に本家のウースター(フライト、バー&バー)と協力し、吸収した。のちにロイヤル・ウースターとなり、現代へと続く。
来歴 / Provenance
アメリカ、ハリウッド女優で夫婦でアンティークコレクターであったイヴェット・ミミュー(Yvette Mimieux, 1942年~2022年)のコレクション品です。イヴェット・ミミューは1960年代から1980年代に活躍し、ゴールデングローブ賞にノミネートされたこともございます。※カタログ等はございません。
参考文献 / Bibliography
『Chamberlain-Worcester Porcelain 1788-1852』(Geoffrey A. Godden、1982)P.113、同パターンのポット掲載。
『Armorial Families』(Arthur Charles Fox-Davies,1910)P.1387にルーク家紋章記載。
年代/PERIOD | 1810年代頃 |
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刻印 /MARK | なし |
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状態/CONDITION | 良好(製造時の汚れ、金彩多少スレあり)、貫入なし
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サイズ/SIZE | カップ直径 8.2cm(ハンドル含まず) 高さ 6.6cm ソーサー直径13.7cm |
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