ガレと並びアール・ヌーヴォーを代表する工芸家ドーム兄弟(Daum)の作品です。
乳白色のガラスにヨットなどが描かれたドームを代表するデザインである風景文のミニチュアグラスです。光の入り具合でガラスの色合いが変わる様子はこのガラス独特のものです。
【ドーム兄弟】
アールヌーヴォーのガラス工芸において、ガレとともに光彩を放ったのがドーム兄弟である。兄のオーギュスト・ドームと弟のアントナン・ドームは1878年に父とともにガラス工場を開いた。ガレなどの工芸家とも親交があり、1889年のパリ万博ではガレに学んだカメオガラスに新技法を加え人気を得て、1900年のパリ万博ではグランプリを獲得し、ガレと並ぶほほどの名声を得た。ガレ同様植物を主題にしたものや、ドーム兄弟が好んだ風景を主題としたものが多い。エナメル彩色や色ガラスの粉を用いたヴィトリフィカシオンなどドーム独特の美しさがある。オーギュストは1909年、アントナンは1930年にそれぞれ死去するが、ドームの工房は現在も続いている。
サイン:底に"Daum キ(ロレーヌ文)Nancy"のサイン有り
年代 : 1895年〜1900年頃
サイズ: 高さ 3cm
状態 :良好(内側底に製造時にできたと思われる傷あり)
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