フランス最高峰の磁器工房であるセーヴル窯(sevres、セーブル)のティーカップ&ソーサー。
この時代にセーブルが得意とした網目柄の金彩装飾を、同じく得意としているクラウテッドブルーに合わせ、独特な美しさを持った仕上がりになったお品。見る距離、光の当たり方によってその印象が変わります。白地に網目の金彩を施した品はこの時代良く作っており、ある程度流通していますが、このパターンはとても珍しいお品です。
ペイールの形状。
硬質磁器製。セーヴルはでは素地焼成と装飾絵付は分業制ですので、基本的に素地焼成磁器と絵付け磁器は一致しません。焼成されたのは1847年と1848年です。1847年はまだルイ=フィリップの時代ですので、ルイフィリップのモノグラムが使用されていますが、1848年は2月革命が起き、その時代は終わったため、単純なマークへとなりました。絵付けされ完成された1855年はナポレオン3世期なので、ナポレオン3世のモノグラムをマークにしています。
【セーヴル / Sevres】
1738年、デュボワ兄弟によりヴァンサンヌ窯が開かれる。これがセーヴル窯の前身である。1745年には「ザクセンと日本風」磁器製造の独占権を得る。1756年にポンパドール夫人の庇護の下、セーヴルへと移転した。もともとはマイセンを参考にしたが、一流の技術者たちにより瞬く間にヨーロッパでも随一の磁器ブランドとなった。ラピスラズリの色合いを再現した独特なブルーの色合いは他の追随を許さないほど美しいものである。18世紀のころは軟質磁器がほとんどであったが、1769年、リモージュにてカオリン発見、硬質磁器の製造に成功し、次第に硬質磁器へと移行された。ブロンニャールの時代には帝政様式の特に優れた製品を遺した。現在でも国家のために優れた作品を製造している。
年代/PERIOD | 1855年絵付(焼成は1847年と1848年) |
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刻印 /MARK | あり、装飾印、陰刻 |
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状態/CONDITION | 良好(金彩スレ多少あり)
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サイズ/SIZE | カップ高さ 4.7cm 直径 9cm ソーサー直径 13.8cm |
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