ミントンのジャポニスムの珍品。
デザイナーのウィリアム・ステフェン・コールマン(William Stephen Coleman)に当時£200をミントンが支払いデザインしてもらったシリーズ「Naturalist」のタイルを使用したプランターです。
ミントンはそれまで過去の様式に囚われていたデザイン性を脱却するため、新たな芸術様式を積極的に取り入れる試みを行いました。そして1871年に「Minton Art Pottery Studuio」をゴアに作りました。そこでW.S.コールマンやクリストファー・ドレッサー、H.S.マークスなど優れたデザイナーを起用し、ジャポニスムからアール・ヌーヴォーにいたるまで芸術性を高めることに成功しました。
コールマンはミントンと協力したデザイナーの主要人物の一人で、この「Naturalist」はフランスのブラックモンの影響を受け、ジャポニスムを取り入れるために作られたシリーズです。食器セットも製造されていますが、こちらはタイルのお品で、そのタイルを使用したプランターです。枠は竹でできており、ジャポニスムを体現した作品に仕上がっております。
魚や花、虫など、特に色使いやデザインが独特で面白みがあります。
内側には落としがあり、取り外しできます。
参考文献 / Bibliography
『Minton, The First Two Hundred Years of Design and Production』P.67(Joan Jones,1993)に同シリーズ掲載。
大英博物館に同シリーズ所蔵(例:https://www.britishmuseum.org/collection/object/H_1996-0603-2)。
ヴィクトリア&アルバート博物館に同シリーズ所蔵(https://collections.vam.ac.uk/item/O1459865/tile-coleman/)
年代/PERIOD | 1870年代 |
---|
刻印 /MARK | ミントンの刻印、コールマンのマーク、レジストリーマーク |
---|
状態/CONDITION | 良好(一枚に貫入あり、また竹に経年の痛み、竹との接着補強あり、落としのハンドル1つ欠損あり) |
---|
サイズ/SIZE | 横幅 36cm 奥行 19.5cm 高さ 22.3cm |
---|