フランス、サン・ルイ(St-Louis)のグラス。
アール・デコを代表する工芸デザイナーの一人ジャン・リュス(Jean Luce、1895年~1964年)がサン・ルイのためにデザインしたグラス「Eva」(エヴァ)。
縦のカットを独特なカステムと合わせた、ジャン・リュスらしい幾何学的なお洒落なデザインです。下部に重心が置かれているため、持った時に安定感があり、口が広がっているため使いやすさを考えて作られています。また、カットが下部に集中しているため、テーブルに置いたときの輝きが一段と強く見えるデザインです。
第二次大戦後の1946年にデザインされました。流通量が非常に少なく、長くは作らなかったものと考えられます。
モーゼルやボルドーワインほどのサイズ感です。
在庫は6客とカラフェがございますが、個体差があり(戦後のサンルイはかなりムラがある)、HP上では2客販売します。またサインはカラフェのみに入っております。カラフェご希望の方、セットご希望の方はお問い合わせください。
【SAINT=LOUIS / サン・ルイ】
1586年、ミュンツタール・ガラス工房(Muntzthal)が創業。1767年、ルイ十五世から聖ルイ9世にちなみ「Saint-Louis」の名称を賜り、王立ガラス工房(Verrerie royale)として設立される。 1787年、クリスタルガラスの発明に成功、1829年、「Cristallerie royale de Saint-Louis(サン・ルイ王立クリスタル工房)」となる。1832年、バカラやジョワジ・ル・ロワなどの数社が協力し、ローネー・オタン・エ・カンパニーが設立される(1857年解散)。20世紀はポール・二コラ(Paul Nicolas)やジャン・サラ(Jean Sala)などのデザイナーと協力し工芸ガラスを制作、1995年エルメスグループの傘下に入り、現在ではエルメスで販売がされるなど権威を保っている。
【Jean Luce / ジャン・リュス】
父が食器店を経営、1921年に自身がデザインした作品を発表、23年には店舗をオープンした。1925年、パリ万博にて審査員を務める。1935年、豪華客船ノルマンディー号の食器をデザイン。また30年代からサン・ルイへデザイン提供を行った。
参考文献 Bibliography
『SAINT・LOUIS FROM GLASS TO CRYSTAL FROM 1586 TO TODAY』(Gerard Ingold、Denoel、1986)P.111にモデルデザイン掲載。
年代/PERIOD | 1946年頃 |
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刻印 /MARK | なし |
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状態/CONDITION | 良好 |
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サイズ/SIZE | 高さ 8.5cm 直径5.5cm |
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※状態についてはコンディション(商品状態)についてをご覧ください。