KPMベルリンのアンティーク・カップ&ソーサーです。
1800年頃のKPMです。当時KPMが得意としたマットブルーを使用した装飾です。ボーダーでマットブルーを用い、さらにその上下に美しいエメラルドグリーンで装飾した、見事な色合いです。古めかしさを感じさせない洗練されたデザインです。金彩による麦の装飾も優雅で、これはフランスの帝政様式の影響を感じさせます。装飾は全て手彩です。
形状モデルは「Conische Form」や「Kalathos」と呼ばれる形状、ハンドルは「Campanischem Henkel」です。
KPMによる絵付けです(この時代に絵付けの示すオーブのマークは使用されません)。
【KPMベルリン / ベルリン王立製磁所】
1763年、プロイセン国王フリードリヒ大王によりベルリンに設立(Wilhelm Caspar Wegelyとその後継者Johann Ernst Gotzkowskyの工場を買収)。当時流行していたロココのデザインを取り入れ、王室に多く収めた。1855年に最初の販売店をオープン。アール・ヌーヴォー(ユーゲントシュティール)の時代にはTheo Schmuz-Baudissを芸術部門の責任者とし、それまでの歴史主義的製品から新しいスタイルへと変わり、高い評価を得た。運営が変わりつつも現在まで続く。
年代/PERIOD | 1800年頃 |
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刻印 /MARK | 焼成印(笏)、陰刻マーク、ペインターサインあり |
状態/CONDITION | 良好 |
サイズ/SIZE | カップ 直径7.7cm 高さ 7cm(いずれもハンドル含まず) ソーサー 直径 13.5cm |