オーストリアのガラスブランド、ロブマイヤーのアンティーク・グラスです。
1910年にシュテファン・ラートによってデザインされた、ドリンキングセットNo.206「Maria Theresia」(マリア・テレジア)のグラスです。その名の通り18世紀半ばのマリア・テレジアの時代に流行したシレジアやボヘミアのガラスを再現したモデルです。複雑で美しいキレのあるカット装飾に、繊細なバロック様式のエングレーヴィング技術を施したグラスです。カットとエングレーヴィング装飾の相乗効果で非常に美しく見えるのが特徴です。
リキュールサイズ、6客セットです(マークが入っているのはうち1点のみです)。
【ロブマイヤー / LOBMEYR】
世界最高峰の技術を持つオーストリアの高級ガラスメーカー。シャンデリアでも有名。アンティークのロブマイヤーでいえば、イスラム文様のエナメル彩による作品は非常に高い評価を得ている。 1823年、ヨーゼフ・ロブマイヤーがウィーンにて創業。1835年にはハプスブルグ家から皇室御用達の称号を得る。1860年にヨーゼフが他界すると、子のヨーゼフJr.とルードヴィヒが共同経営者となりJ.&L.Lobmeyrとなる。1864年にヨーゼフJr.が他界。歴史主義の作品で高い評価を得た。トーマス・エジソンとも親交があり、1883年には世界初となる電気式のシャンデリアを発表している。1899年にルードヴィヒは名誉市民に選ばれる。ルードヴィヒは生涯独身であり、甥のシュテファン・ラートを工房に参加させる。シュテファンはヨーゼフ・ホフマンと協力するなど新しいロブマイヤーの形を作り出した。
参考文献 Bibliography
『Lobmeyr 1823 Helles glas und klares Licht』(Bohlau,1998)
年代/PERIOD | 1900年初頭 |
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刻印 /MARK | 1点にあり |
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状態/CONDITION | 良好(ただし1客のみ上部のごく僅かな1mmほどの削り直しがございます。一般には分からない程度です) |
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サイズ/SIZE | 高さ 9.8cm 直径(上部) 4.5cm |
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