アンティーク・ロブマイヤーのグラスです。
2代目オーナーであるルードヴィヒ・ロブマイヤー(Ludwig Lobmeyr)により1862年より発表されたドリンキングセットNo.54で、日本では「Miramare(ミラマーレ)」と呼ばれているグラスです。このデザインはもともと初代オーナーのヨーゼフ・ロブマイヤー(Joseph Lobmeyr)が発案したもので、1852年〜1854年の間に描かれたデザイン画がロブマイヤー社に残されており、それをもとにルードヴィヒが1862年のロンドン国際博覧会(万博)に出品しました。
18世紀前半によく製造されたボヘミアンガラスのデザインを取り入れたデザインです。
驚くほど薄手で非常に軽い高品質の素地に、ロブマイヤーらしい非常に高度な手彫りのエングレーヴィングの作品です。
『J.&L. LOBMEYR Between Tradition and Innovation Glassware from the MAK collection 19th century』P.53〜55に同品掲載。
『別冊太陽 ロブマイヤー・グラスの世界』P.71に同品掲載。
【ロブマイヤー / LOBMEYR】
世界最高峰のグラヴィール技術を持つ高級ガラスメーカー。シャンデリアでも有名である。アンティークのロブマイヤーでいえば、イスラム文様のエナメル彩による作品は非常に高い評価を得ている。 1823年、ヨーゼフ・ロブマイヤーがウィーンにて創業。1835年にはハプスブルグ家から皇室御用達の称号を得る。1860年にヨーゼフが他界すると、子のヨーゼフJr.とルードヴィヒが共同経営者となりJ.&L.Lobmeyrとなる。1864年にヨーゼフJr.が他界。トーマス・エジソンとも親交があり、1883年には世界初となる電気式のシャンデリアを発表している。1899年にルードヴィヒは名誉市民に選ばれる。ルードヴィヒは生涯独身であり、甥のシュテファン・ラートを工房に参加させる。シュテファンはヨーゼフ・ホフマンと協力するなど新しいロブマイヤーの形を作り出した。
年代/PERIOD | 19世紀末 |
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刻印 /MARK | なし |
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状態/CONDITION | 良好(ただし口やステムに経年のスレあり、また底は製造時由来のカタつきがございます) |
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サイズ/SIZE | 高さ 11.8cm |
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※状態についてはコンディション(商品状態)についてをご覧ください。
ロブマイヤーのグラス。ロブマイヤーのエングレーヴィング技術は圧倒的で、非常に細い線にも関わらず曲線も綺麗に彫られています。