フランス宮廷画家ピエール-ジョゼフ・ルドゥーテ（Pierre-Joseph Redouté）の『バラ図譜』（『LES ROSES』）オリジナルの原本です。
ルドゥーテの代名詞ともいえる『バラ図譜』。『バラ図譜』は1817年にフォリオ版（二折版）として出版され、貴族の間で人気を博し、1824年に普及版として小さめのオクタヴォ版（八折版）が出版されました。オクタヴォ版は全3巻あるいは40分冊として販売されました。こちらの『バラ図譜』はそのオクタヴォ版の初版（『バラ図譜』としては第二版）の40分冊のうち第5分冊の原本です。1冊に4葉のバラが収められています。
冊子の状態ででることがほとんどないため（でても直ぐにばらされて販売されてしまう）、大変貴重なお品です。
1827年のルドゥーテの手紙によれば、1200部出る予定でその半分しか達していないとあるので、だいたい600部程度しか出回らなかったのではないのかと思います。この第二版（オクタヴォ版初版）はルドゥーテ自身にとっては不満足のできであり、その後『バラ図譜』は1828年に第三版（オクタヴォ版二版）が制作されました。しかし版画としての評価は初版に近いほど高いため、現在ではより希少価値は高くなっています。
『バラの画家 ルドゥテ』（シャルル・レジェ、八坂書房、2005）のP.148に同表紙が掲載。
表紙下部の「M.D.CCC.XXIV」はローマ数字で1824年の表しています。
本号掲載のバラは
ROSA Centifolia cornea、ROSA indica vulgaris、ROSA centifolia simplex、ROSA indica acuminataです。
希少な冊子での販売です。冊子自体は糸でつながっているだけですので、糸を外して額装して楽しんでもよいかもしれません。ただ、バラバラにして手放していまうことは避けていただければ幸いです。
【ピーエル=ジョゼフ・ルドゥーテ / Pierre-Joseph Redoute】
1759年、ベルギーにて生まれる。宗教や装飾画家が主流のなかで、植物画を極めた。マリー・アントワネットの博物蒐集室付の画家として活躍。フランス革命後はナポレオン皇妃ジョゼフィーヌの植物画家となった。様々な植物画を描くとともに版画として出版し当時から非常に高い人気を博した。1840年に81歳で死去。
【バラ図譜 / LES ROSES】
ルドゥーテの最高傑作とされる。ナポレオンの最初の妻ジョゼフィーヌは植物園の制作に力を注ぎ、特にバラに強い関心を寄せ様々なバラの品種を集めた。1814年にジョゼフィーヌが亡くなったときは約250種あったといわれている。ルドゥーテが最初に『バラ図譜』を制作したのは1817年からで、2種のフォリオ版が出版された（通常のは1821年まで3巻で、5部のみの大型フォリオ版が1824年まで30分冊で）。たちまち王室や貴族の間で話題となり、原画は王室によって買い取られた（1871年焼失）。そして『バラ図譜』第二版として小型のオクタヴォ版が1824年より制作された（3巻もしくは40分冊）。しかしルドゥーテはこの版に満足せず、1828年より第三版を出版した（オクタヴォ版2で3巻もしくは30分冊）。その後、刊行年不詳のフォリオ版抜粋本が出版、そして1835年に第四版（オクタヴォ版）。現在でも高い人気があり、今年は横浜のそごうでルドゥーテの「バラ図譜」展が行われた。
| 年代 | 1824年 |
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| 題 | LES ROSES |
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| 状態 |  良好(経年のシミ、縁に痛み、マージン一部切り取り等あり） |
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| サイズ | 横幅 17.2�僉―帖�25cm |
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※状態についてはコンディション（商品状態）についてをご覧ください。
※写真と実物で若干色合いが異なる場合がございます。
