イギリスアンティークのティーキャディースプーンです。
スコットランドの貴族ハミルトン家(Clan Hamilton)とマグレガー(Clan MacGregor) 家の紋章が入ったティーキャディースプーンです。
ティーキャディースプーンとは茶さじのことで、シルバーのティーキャディースプーンはティーキャディーボックスとともに18世紀後半から流行し始め、19世紀前半に主に流行しました。
ティーキャディースプーンは通常のティースプーン以上に貴重品とされました。そのため、多くの場合注文主のイニシャルや紋章が入れられました。通常、そのような紋章(クレスト)の特定は困難とされています。
このスプーンではハミルトン家のクレスト(王冠の上にオークの木)、そしてマグレガー(古くはグレガー)家のクレスト(王冠を被ったライオン)が彫られています。両家ともにスコットランドの名門貴族です。ハミルトン家は公爵(デューク)家として知られ、現在も続いています。マグレガ―家は名誉革命以後ジャコバイトとして戦った一族で、19世紀にはスコットランドのレガリア(戴冠宝器等)を護衛する名誉ある役職を与えられました。
この両家は1704年にメアリー・ハミルトン(Mary Hamilton)とGregor ghlun dubh(Gregor MacGregor、1688〜1777)が結婚したことによってつながりを持っています。このスプーンが1813年であることを考えるとその両家の子孫によって注文されたものではないかと推測されます。
純銀製(925/1000、スターリングシルバー)です。
メーカーは当時の有力銀器一族であったウィリアム・イーリー(William Eley)、ウィリアム・フェーン( William Fearn)、ウィリアム・チョーナー( William Chawner)の3名による作品です。この3名が合同で活動していたのは1808年から1813年の間です。
年代 | 1813年 |
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刻印 | ロンドンアッセイオフィス,1813年スターリングシルバーの刻印、メーカーマーク、デューティーマーク |
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状態 | 良好 |
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サイズ | 長さ 8.7cm |
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重量 | 15.6g |
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※状態についてはコンディション(商品状態)についてをご覧ください。