1776年にアメリカは独立を宣言した。その3年前の1773年、イギリスの植民地政策への不満からボストン茶会事件が起こり、そこからアメリカ独立戦争が始まった。この戦争はイギリス弱体化を狙うフランスなども参戦し、イギリスは劣勢になっていった。最終的にアメリカは勝利をしたが、この独立戦争は世界各地で革命のきっかけとなり、フランスでもフランス革命が起こる原因となった。アメリカの独立により、アメリカではヨーロッパとは異なる文化が徐々に生まれていくようになった。
チャイニーズ・エクスポート
17世紀から西洋の王族・貴族を魅了していた中国磁器は、次第に西洋の王族・貴族からの発注によって西洋のスタイルに合わせた形の磁器が製造されるようになった。特に貴族自身の紋章をデザインさせることが流行し、紋章の図案を中国に送り、その図案をもとに製作された中国磁器が西洋へと渡った。アメリカへもヨーロッパを通じて中国磁器は渡っていたが、アメリカ独立戦争によってそれは途絶えることになった。しかし、アメリカ独立戦争が終結するとすぐにアメリカの商社は中国と直接コンタクトを取り、輸入を開始するようになった。ヨーロッパでは各地で磁器の開発にすでに成功しており、ヨーロッパでの需要の低下していた中国磁器にとっても良い取引先となった。結果として18世紀末〜19世紀初頭は多くの磁器がアメリカに渡った。
出典:クリーブランド美術館
イギリスもしくはアメリカ向けのポット。このように紋章やイニシャルが書かれていることが人気であった。形状はイギリス磁器の形状のものが多く、イギリス製と間違われることも多い。
デューティーマーク
アメリカ独立戦争の結果、イギリスは多額の負債を抱えた。その額は2億5000万ポンドだったといわれる(1ポンドが当時約14万円)。その解決策の一つとして、金銀に対して課税強化された。1784年、金の値上げ、デューティーマーク導入した。すべての金職人と製造業者に対しては各アッセイオフィスに対し、荷物ごとに住所や名前、日付、種類、重量、総重量に対する税金の支払い金額を記載することになった。また、刻印がないものを売ったり、交換したり、輸出してはならないとした。違反の場合は品物の没収と50ポンドの罰金という重い罰則を科した(宝石商は除く)。
ロイヤルシルバースミスであるポール・ストールとブリッジ、ランデル&ブリッジによって制作されたティーポット。
新古典主義
19世紀末からは新古典主義(ネオクラシシズム)が流行した。古代ギリシャ・ローマをモチーフにしたデザインで、それまでの華美なバロックやロココの反動として流行した。新古典主義は家具などだけではなく、工芸にも影響を及ぼした。ウェッジウッドのジャスパーウェアはまさに新古典主義を題材としており、ヨーロッパ中で一世風靡、マイセンも真似をしたほどである。新古典主義を題材とした工芸はこの後も一つの形式としてよく見られるものとなる。
出典:メトロポリタン美術館
フランス人Charles-Honoré Lannuierがアメリカに渡って製造した新古典主義のテーブル。ニューヨークで製造された。
出典:メトロポリタン美術館
新古典主義を代表するウェッジウッドのジャスパーウェア。ドイツのマイセンも真似をするなど旋風を巻き起こした。同じく新古典主義を代位評する彫刻家ジョン・フラックスマンのモデルによる作品。
当店の新古典主義の商品をご覧ください。 → 帝政様式・新古典主義のアンティーク
『Chinese Export Porcelain』(METROPOLITAN MUSEUM OF ART、2003年)
『HANDBOOK TO HALL MARKS ON PLATE』(CYRIL G.E.BUNT、7版、1949)
『HALL-MARKS ON GOLD AND SILVER PLATE』(W.Chaffers&C.A.MARKHAM、10版、1922年)
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