さて、次の人物は誰か。
多くの人がマリー・ルイーズ(フランス皇帝ナポレオン1世の二人目の妻)だと答える人が多いかと思います。流通量の多いデザインであり、人気のデザインです。有名店ですらこれをマリー・ルイーズとして取り扱われています。
ところが、これはナポレオンの妻マリー・ルイーズではありません。正しくはプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム3世の王妃ルイーゼ(ルイーゼ・アウグステ・ヴィルヘルミーネ・アマーリエ・メクレンブルク=シュトレーリッツ大公女、1776年〜1810年)です。ルイーズはプロイセン王妃(ドイツ語読みでルイーゼ)なのです。
よくよく考えればわかる話です。ナポレオンは戦争で、プロイセンを崩壊寸前まで追い込んだ人物です。その妻を、どうしてドイツ人が好んで陶板画としていくつも制作するのでしょうか。するわけがありません。プロイセン王妃ルイーゼは正反対の立場の人物で、戦争に敗北したプロイセンをナポレオンから守るために、ナポレオンと交渉をした人物なのです。そして絶望の中でナポレオンと必死に交渉をし、プロイセンを存続させた人物としてドイツでは英雄として扱われた女性です。国民に非常に愛されました。当然、彼女の陶板画が多く作られ、出回るのは必然であります。
この陶板の原画はGustav Richterにより1879年に描かれたものです。当然題名はマリー・ルイーズではなく、『Königin Luise von Preußen』(プロイセンの王妃ルイーゼ)です。陶板画の題としてもこの題をつけるのが妥当であると思います。
ヨーロッパでこのような間違いはほとんど聞いたことがなく、おそらくナポレオンの人気が高い日本独特の過ちであると考えられます。”ルイーズ”と”王妃”のみのキーワードで勘違いと思われます。
陶板画はだいたい原画がありますので、陶板画やミニアチュールをお買い求めになる際は原画を調べてみることが大切です。
ついでにランバル公妃マリー・ルイーズという人物もいますので、お間違いなく。また、マリー・ルイーズのことはドイツではマリー・ルイーゼもしくはマリー・ルドヴィカというそうです。プロイセン王妃ルイーゼは一般的にはケーニギン・ルイーゼ(Königin Luise)と呼ばれています。
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